形而下生活

映画を栄養素として生きています

しゃべらないけど、話したい。

私は何でもない会話をすることが苦手だ。
相手にいい印象をもってもらいたい、そんな小さなプライドが、初手の会話選びを難しくする。

お題に参加してすみません。美容室で会話してないわ。

多分、話さない美容師さんに相性の良さを感じているのだと思う。ふと考えたら、2年も通っているお気に入りの美容師さんとの共通の話題が、思い当たらない。

初対面の人との会話は困るので、ChatGPTにお題を提供してもらう始末。ただそんな私にも、得意なフィールドがある。それは”映画”の話だ。

まれにタブレットが置いてある美容室がある。「よっしゃ、しゃべらなくていいし、映画みれてラッキー」と内心ニヤニヤしながら見始める。さらにまれに、観ている映画について「それ面白いですか?」「今流行っていますよね」と話しかけてくれる美容師さんがいる。

時間を埋める会話は苦手だが、興味をもって話しかけてくれるor持てる話題なら、話し込める。話しかけられるのは嫌なくせに、自分のフィールド内の話だったら話しかけてほしいという、暴君マインド。知識をひけらかせたいだけなのかもしれない。

ちなみに美容室で観る映画はできるだけ怖い作品にしている。理由はシンプル、ひとりじゃないから。
わんちゃん営業妨害になっているかもしれないが、明るくて、誰かが側にいる最高の環境。逃すわけにはいかない。

ホラー映画に反応して話しかけてくれる美容師さんは、本当に稀で、話してみるとやはりマニアックな人で。さらに面白い映画を教えてくれたり、新しい視点をくれたり、「シチュエーション別おすすめホラー」とか語ってくれる。

まあこんな奇跡なかなか起こらないんですけどね。

今週のお題「美容室でする話」