“聖地巡り”というものに皆さんは行ったことがあるだろうか。映画の撮影スポット、偉人の生まれ育った街、アニメのモデルになった場所…このようなエリアのことを“聖地”と呼ぶ。その場所に実際に足を運び、その世界観を感じるーーそんな旅のことを“聖地巡り”と呼ぶ(はずだ)。
はじめての聖地巡り。向かった先は愛知県岡崎市だ。岡崎と聞いてピンと来る人は多分きっと絶対同志。YouTuber『東海オンエア』の生まれの里であり、動画の撮影地である岡崎に行ってきたのだった。
旅行のきっかけは「一緒に聖地巡りしない?」と誘ってくれた妹だった。東海オンエアの作る動画はゲラゲラ笑うくらい面白くて私は好きなのだが、下品な場面も多く(それが良さではあるが)友達に好きと公言するには憚られる(失礼)。清楚キャラで確立してきた私は、友達になかなか言えず、岡崎に行きたい気持ちはずっと前からあったのに一緒に行く人がいなかった。妹も同じように、周りに同志がいなかったとは知らず、二つ返事で行くことが決まった。
岡崎市は同じ愛知県内の名古屋市と比べてずいぶんと落ち着いた街だった。田舎生まれの私たちは、その穏やかさが懐かしく、降り立ってすぐに岡崎のことを好きになった。来たことはないのに、景色は見たことがあって、不思議な感覚だった。YouTuber の聖地巡りということで、もしかしたら撮影中の本人たちに会えるかもしれないというチャンスを持ち合わせているのが楽しい。行く場所を決めていなくとも、東岡崎駅の周辺に撮影スポットが固まっていて、初めて行く分にも十分に楽しめた。岡崎城公園や、R stand coffeeなど王道に行けば間違いなしなのだが、王道以外で楽しめたおすすめスポットを紹介したい。
1. 岡崎市観光協会 籠田観光案内所
ただフラ〜と立ち寄っただけなのに「涼んでいってね〜」と、声をかけてくれて、もう大好きになりました(単純)。メンバーへのメッセージノートが置かれていたり、等身大パネルとの撮影スポットがあったり、岡崎市が東海オンエアを全力応援していることがひしひしと伝わる素敵スポット。猛暑の中の観光だったから、涼むだけでもいいのよと言ってくれた受付の人がメシアに見えた。
2. Science Bar Fractal
ここは理系で化学出身の人なら立ち寄って欲しいスポット。店名の通り、化学をコンセプトにしたバーで、カウンターはフラスコでいっぱい。ビーカーに入ったカクテルを薬さじで混ぜて飲む異色の体験ができる。ティッシュの代わりにキムワイプが置かれていたり、マイクロピペットでお酒を入れたり、ディティールが細かくて、ウズウズする。ちょっと値段は張ったが、思い出料として目を瞑ることをおすすめする。
3.ヴィレッジヴァンガード岡崎店
『クソPOPが紛れ込んでもバレないのでは!?』という動画でお馴染みのヴィレッジヴァンガード。まずテナント入りしていない、路面店であることが珍しい。ヴィレバンといえば“遊べる本屋”がキャッチコピーではあるが、ここは本当に遊べる本屋だった。本とそれに関連する雑貨が一緒に陳列してあって、例えば、虫に関する本だったら、食用虫が置いてあったり、ゾンビに関する本だったらゾンビのフィギアがたくさんあったり、見ているだけでも楽しめた。興味をそそるPOPがいたるところに貼られていて、東海オンエアが紛れ込ませたい気持ちもよくわかった。動画で出て来た本人たちのPOPも飾られていた!
あわよくば本人たちに会いたいという願望は叶わなかったけれど、岡崎市、素敵な街だった。
結論、移住したい。